サントリー学芸賞決定

1991年11月

今年度のサントリー学芸賞(サントリー文化財団主催)受賞者が8日、決定。美術関係では芸術・文化部門の五味文彦「中世のことばと絵-絵巻は訴える」(中央公論社)、社会・風俗部門の川本三郎「大正幻影」(新潮社)が選ばれた。これで同賞受賞者は117名となった。

文化財保存技術保持者認定

1991年10月

文化財保護委員会(斉藤正会長)は25日、文化財の保存に必要な選定保存技術に指矩で建築部材の寸法を割り出す「規矩術」及び「邦楽器原糸製造」「からむし生産・苧引き」の3分野を新たに選定するとともに、3団体を技術保存団体に認定するよう、井上文相に答申した。

第3回世界文化賞決定

1991年10月

日本美術協会創立100年にあたる平成元年、58年間総裁をつとめた高松宮殿下の遺志を継いで創立された高松宮殿下記念世界文化賞(日本美術協会主催)の受賞者が29日、発表された。美術関係では絵画部門・バルチュス(仏)、彫刻部門・エドゥアルド・チリーダ(西)、建築部門・ガエ・アウレンティ(伊)が受賞した。

文化勲章、文化功労者決定

1991年10月

25日、今年度の文化勲章受章者と文化功労者が公表された。美術関係ではアジア考古学者江上波夫、鋳金家蓮田修五郎、洋画家福沢一郎が文化勲章受章者に、日本画家秋野不矩、建築家蘆原義信、洋画家伊藤清永、グラフイック・デザイナー亀倉雄策、美術評論家河北倫明が文化功労者に選ばれ、これで文化勲章受章者は256(現存者61)名、文化功労者は456(同139)名となった。

第14回現代日本彫刻展開催

1991年10月

宇部市ほかが主催する現代日本彫刻展は、今年度、同市市制施行70周年と野外彫刻30周年を記念して「宇部讃歌」をテーマに宇部市野外彫刻美術館で1日から行なわれ、招待作家10名、コンクール入選作家15名の計25名の中から各賞が選ばれた。大賞は土屋公男「底流」、宇部市制施行70周年・野外彫刻30周年記念賞は真板雅文「大地の饗宴」が受賞した。

アメリカクリーヴランド美術館で16世紀の日本美術展

1991年10月

多様な変化を見せた16世紀の日本美術を絵画・工芸に焦点をあてて展観する“Triumph of Japanese Style”展が、アメリカ・クリーヴランド美術館で20日から12月1日まで開かれた(主催・文化庁、クリーヴランド美術館)。国宝、重文を含む75件の日本からの出品に在米日本美術品を加えた大規模な展観となった。

安田火災がゴッホ美術館に26億円寄付

1991年09月

アムステルダムの国立ゴッホ美術館(ロナルド・デ・ルー館長)の新館建設にあたり、その工事費の全額3750万オランダ・ギルダー(約26億円)を安田火災海上保険が寄付することとなった。新館には「ゴッホと日本」コーナー(仮称)を設け、ゴッホ所蔵の浮世絵を展示し、その作品に見られる日本美術の関係を解説したりする予定。

第22回中原悌二郎賞決定

1991年09月

郷里の作家中原悌二郎の業績を顕彰して現代彫刻を対象に贈られる中原悌二郎賞(北海道旭川市主催)の第22回受賞者は井上武吉「マイ・スカイホール91」、優秀賞は橋本裕臣「丘の上のかたち」が受賞することに決まった。贈呈式は10月4日、旭川市のニュー北海ホテルで行われる。

国際美術史学会東京会議開催

1991年09月

1873年の開設から長い歴史を持つ国際美術史学会(CIHA)の東洋での初めての会議が18日から3日間、東京・上野の奏楽堂と東京国立博物館を会場として行なわれた。同学会は4年毎に大会を、その間の毎年1回、特定の主題に基づく会議を行なっており、東京会議(会議実行委員会代表高階秀爾)は後者にあたり「美術史における日本と西洋」がテーマ。「直接交流と影響」「芸術の時間=空間表現」「概念と方法」の3セクションから構成され、国内外の研究者の発表、交流を通じて国際的地平を開く場となった。

「ルーブル美術館特別展-肖像画の表現」「日本の肖像画」「特別展 日本の肖像画」「近世の肖像画」展開催

1991年09月

世界的に著名なルーブル美術館の30万点におよぶ収蔵品の中から、肖像画に焦点をあてて古代から19世紀までを総覧する「ルーブル美術館特別展-肖像画の表現」が18日から12月1日まで国立西洋美術館で開かれた。人間を描くことを重視してきた長い歴史を持つ西洋絵画の肖像表現の流れを示す充実した展観となった。同じ時期、東京国立博物館では「日本の肖像画」展が開かれ、国宝、重要文化財を数多く含む14点の精選作品で日本の肖像画の粋を展観。この後10月4日から大和文華館で「特別展 日本の肖像画」(11月10日まで)、10月9日から佐賀県立美術館で「近世の肖像画展」(11月4日まで)が開かれ、日本の肖像画に焦点をあてた展観があいついだ。

文化庁、日本近代化の文化遺産調査

1991年09月

文化庁はわが国の近代化の足跡を示す文化遺産の調査を行ない、その保護の範囲を探り、保存方法を検討する作業を5年がかりで行なうことを決め、5日までに提出する来年度予算の概算要求に織りこんだことが明らかになった。国産機関車第1号、「琵琶湖疎水」「富岡製糸場跡」などが現段階で調査対象の候補に上げられている。

ボストン美術館秘蔵フェノロサコレクション屏風絵名品展開催

1991年09月

海外所在の日本美術品が注目されている中で明治期に来日したアメリカ人アーネスト・フェノロサの収集品を蔵するボストン美術館の東洋部創立100年を記念して、フェノロサ・コレクションの中から屏風絵23件35点を選出した展観が14日より10月27日まで奈良県立美術館で行なわれた。伝尾形光琳「松島図」などを含む出品作の約半数は日本初公開のもので、収集者の特色ある視点をうかがわせる興味深い展観となった。同展は東京・日本橋高島屋(11.1~19)、広島県立美術館(92.2.18~3.22)を巡回した。

大英博物館で「鎌倉彫刻展」開催

1991年09月

国宝、重文を含む40件を日本から出品して日本の鎌倉時代の彫刻を展観する“Kamakura-The Renaissance of Japanese Sculpture 1185-1333”展(主催・文化庁、国際交流基金、大英博物館)が、17日より11月24日まで大英博物館で開かれた。今秋、英国では日本文化を紹介する様々な催しが行なわれており、本展もその一環をなす。

政府、中国遺跡保存に協力表明

1991年08月

10日午前中国を訪問した海部首相は、同日夕、李鵬首相との会談で、中国の文化遺跡の保存に資金・技術面で協力する「シルクロード・プロジェクト」の実施や、外国人の青年指導者層を日本の地方自治体に招く国際交流事業「JETプロジェクト」の対象に中国を加える等、日中文化交流の強化を表明した。

第4回朝倉文夫賞決定

1991年08月

過去2年間のすぐれた彫刻活動に対して贈られる朝倉文夫賞(東京都台東区芸術・歴史協会主催)の選考委員会が21日、台東区役所で行なわれ、篠田守男「TC5908-X」が受賞作に選ばれた。

能登にガラス美術館開館

1991年07月

石川県鹿島郡能登町に、石川県能登島ガラス美術館が、29日開館した。ガラス専門の美術館としては公立で初めての美術館となった。

「フィレンツェルネサンス芸術と修復展」開催

1991年07月

湾岸戦争の影響で開催を延期されていた「フィレンツェ・ルネサンス 芸術と修復展」が、京都国立近代美術館(16~9.1)を皮切りに、世田谷美術館(9.14~11.4)、名古屋市美術館(11.23~12.23)で開かれた。イタリア・ルネサンスの発祥地フィレンツェのウフィッツィ美術館、ピッティ美術館などからフレスコ画、テンペラ画、彫刻、金銀細工などを含む約80点が出品され、ボッティチェルリ、ミケランジェロ等ルネサンスの巨匠の作品が展示される充実した展観となった。伝統あるイタリアの修復技術もあわせて公開され、文化財保存のあり方にも一石を投じた。

国際日本文化研究センターで在外日本美術品研究開始

1991年07月

文部省所管の大学共同利用機関である国際日本文化研究センター(梅原猛所長)は、長谷工コーポレーションの寄附により本年4月から平成8年3月までの5年間、在外日本美術品の所在を確認し、資料の収集、整理、蓄積を行ない活用に供することとし、「海外日本美術情報(長谷工)寄附研究部門を設立した。

第5回本郷新賞決定

1991年07月

野外彫刻を対象に贈られる本郷新賞(財団法人札幌彫刻美術館主催)の第5回受賞者は、簑田哲日児「Commencement  and Pease」に決定。受賞記念展は9月12日から10月13日まで札幌彫刻美術館で開かれる。